ハリー・スタイルズAMSチケット、額面割れが続出——転売バブルの誤算
10夜連続公演を前に、定価315ユーロが70ユーロに
3年間の音楽活動休止を経て、ハリー・スタイルズが満を持してワールドツアーに復帰する。その欧州唯一の公演地のひとつに選ばれたアムステルダムでは、5月16日から6月5日にかけて10夜連続でヨハン・クライフ・アレナに立つ予定だ。同会場のソロアーティスト記録を塗り替える大型公演として注目を集めてきたが、開幕を目前に控えた今、チケット市場では予想外の光景が広がっている。
定価315ユーロが70ユーロに——崩れた転売市場
チケット発売当初、オンライン待機列には数万人のファンが殺到し、転売サイトでの価格は瞬く間に高騰した。ところがRTLの報道によると、今やTicketSwapなどのプラットフォームには大量のチケットが額面を大幅に割り込む価格で並んでいる。定価最大315ユーロだったスタンディングチケットが70ユーロから、1・2階席は50ユーロから入手できる状況だ。
音楽ジャーナリストのアッツェ・デ・フリーゼはRTLの取材に対し、「最初の熱狂の中で、多くのファンがとにかく入場権を確保しようとパニック買いをした」と分析する。同時に、転売益を見込んで買い占めた人々が売り抜けられず、損切り売りを迫られているケースも多いという。
「滞在型ツアー」モデルが生むコスト増の壁
今回のツアーが採用する「レジデンシー」形式は、ラスベガスで広まったモデルで、アーティストが各地を転々とせず一か所で複数夜公演するスタイルだ。アーティスト側にとっては移動コストと物流負担が大幅に減るメリットがあるが、ファン側には「公演地まで自分で出向く」という負担が生じる。欧州各国からアムステルダムを目指すとなれば、航空券やホテル代が加算されるのは避けられない。
デ・フリーゼは、欧州のファンがアムステルダムやロンドンへの遠征に二の足を踏んでいる事情として、ファン層の若さと経済力を挙げる。交通費と宿泊費を含めると総費用が1,000ユーロを超えることも珍しくなく、若いファンには手が届きにくい水準だという。
アムステルダム在住者にとっては「今が買い時」
値崩れの背景には構造的な問題が重なっているものの、見方を変えれば、現地に住む人々にとっては絶好のタイミングともいえる。わざわざ遠征する必要がなく、宿泊費もかからないアムステルダム在住者であれば、チケット代だけの負担で済む。追加コストなしに世界規模のポップスターを間近で見られる機会は、そう頻繁に訪れるものではない。公演は6月5日まで続くため、まだ検討の余地は十分にある。転売市場の値崩れが、思わぬ形で地元ファンへの恩恵となっている。
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情報源: DutchNews



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