クルーズ船ハンタウイルス集団感染、オランダ人乗員に6週間の自宅隔離命令
致死率20〜35%のアンデスウイルス、感染症法の届出義務対象に新たに追加
オランダ船籍のクルーズ船「ホンディウス号」でハンタウイルスの変異型「アンデスウイルス」の集団感染が発生し、3名が死亡した。このうち2名はオランダ人夫婦だった。船はカナリア諸島のテネリフェ島に日曜朝に入港する予定で、保健大臣エルマンスと外務大臣ベレンセンは連名で議会に書簡を送り、帰国するオランダ人乗客・乗員全員に6週間の自宅隔離を義務付けると明らかにした。
致死率20〜35%、厳戒対応の背景
アンデスウイルスは、ハンタウイルスの変異型の中でも特に毒性が高いとされる。国立公衆衛生環境研究所(RIVM)によると、感染した場合の致死率は20〜35%と推定されており、通常のインフルエンザや新型コロナウイルスとは比較にならない危険性を持つ。さらに、アンデスウイルスはハンタウイルスの中で唯一、人から人への感染が確認されているタイプであり、症状が出る前の段階でも感染が広がる可能性があるとされる。こうした特性が、当局に対して迅速かつ厳格な対応を迫った。
両大臣は議会への書簡の中で、ウイルスの主な感染経路はネズミなどの排泄物との接触であり、人から人への感染には「長時間の濃厚接触」が必要だと説明。コロナウイルスと比べて感染力は格段に低く、RIVMはパンデミックには至らないとの見解を示していると強調した。現時点で船内に残る約150名には症状を呈している者はおらず、スペイン当局が船上の医師・疫学者と連携しながら健康状態の監視を継続している。
感染症法の改定と隔離措置の法的根拠
今回の対応にあたり、オランダ政府はアンデスウイルスを感染症法の届出義務対象「A2カテゴリー」に新たに追加した。このカテゴリーには天然痘やポリオなども含まれており、隔離や検疫などの強制的な公衆衛生措置を法的に課すことが可能となる。これにより、帰国するオランダ人13名への6週間の自宅隔離命令も法的根拠を持って実施されることになった。
在蘭日本人への影響と広がる波紋
現時点でオランダ国内における感染拡大のリスクは低いとされており、一般市民が直ちに対策を取る必要はないとRIVMは述べている。ただし、今後帰国者が自宅隔離に入ることで、隔離期間の6週間は濃厚接触者との接触を避けるよう求められることになる。在蘭日本人にとって直接的な影響は現状では限定的だが、政府がA2カテゴリー指定という異例の措置をとった点は、当局がこのウイルスをいかに深刻に受け止めているかを示している。今後の船内検査の結果や帰国者の健康状態によっては、対応がさらに拡大する可能性もあり、引き続き当局の発表に注目が必要だ。
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情報源: NOS Algemeen



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