難民の子ども7,000人超が緊急施設で暮らす——3年で3倍に膨らんだ現実
体育館・ホテル・船上での生活が就学機会と心身の健康を蝕む
オランダ国内で緊急宿泊施設に暮らす難民の子どもの数が、7,000人を超え、2022年比で約3倍に達したことが明らかになった。子どもの権利ロビー団体「Kinderrechtencollectief」が取得したデータをもとに発表したもので、体育館・ホテルの客室・船上といった仮設環境での生活が常態化していることへの懸念が高まっている。
繰り返す転居が奪う学びと健康
同団体の会長で、元・子どもオンブズマンのマルク・ダラート氏は、オランダ紙「Trouw」の取材に対し、「子どもたちは仮設施設を転々とするため、長期にわたって学校に通えないことが多い」と述べた。「それが身体的・精神的な問題につながっている。眠れない、体調を崩す。体育館では夜遅くまで照明がつきっぱなしで、難民船には窓すらないことが多い」と語った。ユニセフを含む国際機関からすでに警告を受けているにもかかわらず、オランダ政府は実質的な対策を講じていないとダラート氏は批判する。
EU基準違反の判決からすでに3年
2022年、オランダの難民施設の環境がEU基準を下回るとの裁判所判決が下された。この訴訟はオランダ難民支援機関「Vluchtelingenwerk」が起こしたものだ。議会では、右派リベラル政党VVDを含む複数の党が署名した動議で、緊急施設の環境改善と代替施設の整備加速を政府に求めていた。VVDは前政権・現政権いずれにも参加しており、この問題への政治的な責任は与党内にも及ぶ。ダラート氏は「なぜこれが政治家の即時行動につながらないのか理解できない。どの内閣の色であれ、解決すべき問題だ」と述べ、各党の「パフォーマンスの政治」からの脱却を強く訴えた。
担当機関は「取り組む」と表明するが……
難民受け入れ機関COA(中央難民受け入れ機関)は、子どもが継続的に通学でき、保護者が語学クラスに通える長期施設の確保に向けて取り組んでいると説明する。バルト・ファン・デン・ブリンク難民担当大臣も国会議員宛ての書簡で「恒久的な施設の確保が、子どもたちの絶え間ない転居を防ぐ」と言及した。ただし、具体的な整備の時期や規模についての明言はなく、在蘭日本人を含む外国人コミュニティにとっても、難民問題がオランダ社会の政治・行政課題として根深く横たわっていることを改めて示す状況となっている。
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情報源: DutchNews



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