ネスレ、粉ミルク汚染をリコール10日前に把握─乳児への健康被害が拡大
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毒素がオランダ工場で検出
フランスの新聞『ル・モンド』によると、ネスレは2025年11月末時点で、オランダ国内の工場で製造された粉ミルクにセレウリド(cereulide)という毒素が含まれていることを内部検査で把握していた。
ネスレは「12月初頭の検査結果でセレウリドの微量存在が確認されたが、当該製品はすべて自社の管理下にあった」と説明している。
しかし、最初のリコールがフランスで行われたのは12月11日。その後、オランダを含む63か国への世界的リコールが行われたのは翌年1月5日と、対応に遅れが見られた。
オランダ当局への報告は12月9日
ネスレは、オランダの食品・製品安全局(NVWA)に対し、12月9日に汚染の報告を行ったとされている。この10日以上の間に、ネスレは健康リスク分析を行い、影響の程度と症状を把握しようとしていたと説明している。
だが、フランスの『ル・フィガロ』や消費者団体Foodwatchはこれに強く反論。セレウリドの毒性や症状は「既に十分に知られており」、対象が乳児という極めて脆弱な集団であることを踏まえれば、即時対応が必要だったと批判した。
汚染源は中国産のARA強化油
ネスレは汚染源について、12月23日に中国から調達したARA(アラキドン酸)強化油が原因であることを特定。
しかしサプライヤーへの通知は6日後の12月29日であり、他の粉ミルクメーカーにも同時期に情報が共有されたという。
Foodwatch、ネスレを刑事告発
1月25日、Foodwatchはネスレをフランスで刑事告発したと発表。罪状は以下の通り:
乳児の健康を危険にさらしたこと
消費者に対する重大な誤認行為
有害製品の販売
適時のリコールを怠ったこと
当局および消費者への情報提供の不備
同団体は、調査で繰り返す嘔吐・下痢・発熱・腹痛などの深刻な症状が見られた複数の事例を確認。中には、2025年末時点でリコール前にすでに入院した乳児もいたという。
「不安と無力感の数週間」
被害を受けた家庭の親たちは、「いつまで続くか分からない不安と無力感の中で数週間を過ごした」と語っている。
Foodwatchの弁護士フランソワ・ラフォルグ(François Lafforgue)氏は、「これほど重大な食品安全問題を企業が知らなかったとは到底考えられない」と述べ、最大限の厳格な調査と責任追及を求めている。
情報源: HARRO LIFE (legacy)


