社会
コロナ禍に育った乳幼児、感情認識に困難―社会発達への影響
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顔の観察から学ぶ機会が激減
ユトレヒト大学のCarlijn van den Boomen氏率いる研究チームは、「人生最初の4年間におけるCOVID-19関連政策の神経認知的影響」をテーマに、約1,000人の乳幼児を対象に調査を行った。
研究では、パンデミック前に生まれた462人とパンデミック中に生まれた473人のグループを比較。
特に「嬉しい顔」に反応しづらい
調査の結果、パンデミック期に育った子どもたちは、嬉しい顔と怖い顔の区別が難しく特に嬉しい顔に対して脳の反応が鈍いことが判明した。
Van den Boomen氏は、「喜びの表情への親しみが乏しかった」と分析している。
社会的接触の減少とマスクの影響
この結果は、
・マスク着用の普及
・対面交流機会の著しい減少
が、感情認識能力の形成に大きく影響したことを示している。「乳幼児期には、異なる顔や表情に数多く触れることが、感情を理解するうえで極めて重要だ」とVan den Boomen氏は述べている。
今後への懸念と希望
今回の研究は、単に親だけでなく政策立案者にも重要な示唆を与えるものとなった。「数多くの子どもたちが影響を受けており、社会全体でこの問題を理解し対応する必要がある」とVan den Boomen氏は訴えている。
一方で、過去の研究ではパンデミックによる発達遅延が時間とともに回復した例もあり、今回も回復の可能性は期待できるとしている。「ただし、感情処理だけでなく、他の発達領域にも影響が残るリスクがあり、長期的な追跡調査が必要」と警鐘を鳴らしている。
情報源: HARRO LIFE (legacy)


