同性愛公表の首相に脅迫─就任直後からSNS差別投稿が急増
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就任直後から相次ぐ中傷
オランダ首相のロブ・イェッテン(Rob Jetten)氏は、就任から数日後の定例記者会見で、自身の性的指向に向けられるヘイトスピーチや脅迫について、週に一度は被害届を提出していると明らかにした。
公然と同性愛者である同氏は、「10年間、憎悪的なコメントに向き合ってきたが、私は退かない」と述べた。私生活の一部をあえてオンラインで共有し続けているのも、「憎しみに屈しないという姿勢を示すため」であると説明した。
「差別が常態化している」
イェッテン氏は、自身は“厚い皮膚”を持つようになったとしながらも、多くの人々が日常的に同様の中傷にさらされていると指摘した。
「性的指向を理由に誰かを攻撃することが、オランダで常態化している現実を直視させたい」と語った。
2日間で200件超の差別投稿
NRCの調査によると、首相府の公式Xアカウント(@MinPres)に対し、就任からわずか2日間で200件を超える反同性愛的中傷やヘイト投稿が確認された。
月曜から水曜までに投稿された5,000件以上の返信を分析した結果、180以上の異なるアカウントが同性愛に関連する侮辱やステレオタイプ的表現を投稿していたという。AIで生成されたイェッテン氏の画像や、「同性愛者は政府を率いるべきではない」とする投稿も含まれていた。
AIサービスにも批判
今週、日刊紙ADは、Xを所有するイーロン・マスク氏の関連AI「Grok」が、オランダ議員にナチス式敬礼をさせる動画や、ナチス風ドナルドダックがユダヤ人少女を侮辱するコンテンツを生成できたと報じた。
このAIサービスは、実在の子どもを性的に描写する画像生成でも批判を受けており、オランダおよびEU法に違反しているとして訴訟対象となる見通しである。
SNS利用に慎重さ求める
イェッテン首相は閣僚のSNS利用にも言及し、「より慎重であるべきだ」と述べた。
同じD66所属のハンス・ファイルブリーフ(Hans Vijlbrief)大臣が、同僚との写真投稿に楽曲を添えたことが物議を醸した。歌詞中の「bitches willen met me naar bed(女たちは私と寝たがっている)」という一節が批判を招いたためである。
公的アカウントの変更
イェッテン氏がウィリアム・アレキサンダー(Willem-Alexander)国王の前で宣誓就任した後、首相府アカウントの表示名は前任のディック・スコーフ(Dick Schoof)氏から変更された。同アカウントは15年以上前、まだサービス名がTwitterだった時代に開設されたものである。
【補足情報】オランダは2001年に世界で初めて同性婚を合法化した国であるが、近年はオンライン上のヘイトスピーチ増加が社会問題となっている。
情報源: HARRO LIFE (legacy)


