観光税倍増で公共交通を無料に?アムステルダムSPが提案
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SPの選挙公約が話題に
アムステルダムの社会党(SP)は、来年2026年3月に実施予定の市議会選挙に向けた選挙公約をいち早く発表した。その目玉政策は、「市民全員への公共交通無料化」である。
この政策の財源としてSPが提案しているのが、観光客に課される観光税(tourist tax)の増税だ。現在でも欧州最高水準であるこの観光税をさらに引き上げ、市民生活の改善に還元しようという狙いである。
現在の観光税は欧州一高い水準に
アムステルダムでは現在、観光客がホテルなどに宿泊する際に宿泊費の12.5%(VAT除く)が観光税として課されている。たとえば三つ星ホテルに宿泊した場合、1泊あたり約18.45ユーロが観光税となる。
提案:1泊あたり20ユーロ上乗せ
SPは、この観光税にさらに「1泊あたり平均20ユーロ」を追加することを提案している。実質的に現在の税額を2倍以上にする案であり、これによって得られる税収を市民向けの無料交通政策に充てるという。2024年には観光税による歳入は約2億8600万ユーロに達しており、増税によってさらに大幅な増収が見込まれている。
SPはこの増税により、公共交通機関(GVB)の収益補填が容易になるだけでなく、「観光客の数を抑制し、街をより清潔で暮らしやすくする」効果も狙っているという。
観光抑制策は機能せず
そもそも現在の高い観光税も、「観光抑制策」として導入されたものだった。市は2021年に、年間の観光宿泊数を2000万泊までに制限する目標を定めていた。しかし、その後も訪問者数は増え続け、2024年には2300万泊に達し過去最多となった。今年はさらに多くの宿泊が見込まれている。
住民が市を提訴「対策が不十分」
こうした状況に対し、住民の一部は不満を募らせている。9月22日(月)には、アムステルダム市が自身で定めた宿泊上限を超えたまま対策を講じていないとして、住民グループが市を提訴する事態となった。彼らは「オーバーツーリズムが地域社会に悪影響を及ぼしている」と訴えている。
他の公約:市営住宅や都市緑地推進
なお、SPは観光税の増税と公共交通無料化以外にも、市政改革として市営住宅会社の設立や、公共庭園・都市林の拡充といった「住民のためのまちづくり」政策を掲げている。
情報源: HARRO LIFE (legacy)


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