DigiDデータは米国に渡すな―オランダ議会、政府に強い対策を要求
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米企業による買収が懸念の発端
オランダのデジタル身分証明システム「DigiD」の基盤を支えるクラウド企業Solvinityが、米国のIT大手Kyndrylに買収される見通しとなっている。これを受けて、オランダ議会(Tweede Kamer)は1月中旬、「DigiDのデータがアメリカ政府に渡るリスクがある」として、強い懸念を表明。現内閣および次期内閣に対し、「全力でデータ保護に取り組むべきだ」と求めた。
DigiDとは?
DigiDは、住民が健康保険、年金、税務、自治体とのやり取りを行う際に用いる政府のデジタル認証システムであり、全国民が使用を義務づけられている。このインフラを担っているのがSolvinityである。
「米の圧力でデータが抜かれる恐れ」
米国では、政府が国内企業に対し、利用者の個人データ提出を求める法的手段(例:Cloud Act)を持っている。このため、SolvinityがKyndrylの傘下に入れば、「DigiD関連の個人データが米政府の監視下に置かれる危険がある」と、VVD(自由民主党)のシルビオ・エルケンス(Silvio Erkens)議員は警告した。
また、GroenLinks-PvdAのバーバラ・カットマン(Barbara Kathmann)議員は、「最悪の場合、トランプ大統領がボタン一つでオランダのデジタル行政を止めることができるようになる」と危機感を示した。
議会が提案する3つの選択肢
カットマン議員は、買収阻止に向けて以下の選択肢を提示:
Solvinityに買収中止を説得する
DigiD業務を別の企業に移行する(政府ITサービス「Logius」による切替)
ゴールデンシェア(特定の重要決定に対する拒否権)を取得する
エルケンス議員も、「法的にデータが米国に渡らない保証がなければ、買収は阻止されるべきだ」と主張した。
デジタル安全保障担当大臣が誕生予定
この問題は、現在進行中の連立交渉の議題にもなっており、D66のロブ・イェッテン(Rob Jetten)党首は、「デジタル安全保障を専門とする大臣」を新設する意向を表明している。この新大臣には、「明確な任務」が与えられるとし、従来よりも強力な権限を持つ可能性がある。
情報源: HARRO LIFE (legacy)


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