ペット医療が営利ビジネス化―当局が獣医チェーンの高額請求に警鐘
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ペット診療の費用が上昇
オランダ消費者・市場庁(ACM)は、飼い主が犬や猫を獣医に連れて行く際に過剰な治療費を請求されるリスクが高まっていると警告している。
近年、動物病院はより商業的な運営スタイルへと変化しつつあり、料金が高くなるだけでなく、治療の提案が必ずしも動物や飼い主の利益を最優先にしていないケースがあるという。
背景は「獣医チェーン」の台頭
このような傾向の背景には、民間投資家が所有する獣医チェーンの拡大があるとACMは指摘する。これらのチェーンの中には、売上拡大を主目的とした経営方針を持つところもあり、ペットに不必要な頻度の治療を勧めるなどの行為が確認されている。
ACMが調査した4件のチェーン買収事例では、買収から3年以内に診療費が著しく上昇したケースがあったという。
利益連動型ボーナスの禁止を提言
ACMは、こうした動向に歯止めをかけるため、獣医への利益連動型ボーナス支給を禁止するよう提言している。目的は、診療判断があくまで動物の健康と飼い主の利益を最優先に行われるべきであるという原則を明確にすることにある。
ACMはさらに、業界に対して以下のような改善を求めている:
・治療の適正基準を定めたガイドラインの策定
・軽微なトラブルを扱う苦情処理委員会の設置
・一部の動物用医薬品について、獣医以外による販売を可能にする制度の検討
これにより、診療の透明性を高め、不当な費用請求や過剰診療を抑制できると見られている。
飼い主・獣医などからの意見募集
この報告書はまだ草案段階であり、今後数週間をかけて、飼い主・獣医・その他関係者からの意見募集が行われる予定である。
ACMは、全体的には飼い主が「献身的に働く獣医に満足している」としつつも、市場構造に由来する長期的なリスクへの注意が必要だと述べている。
動物保護団体も「営利化」に懸念
動物保護団体「ディーレンベスヘルミング(Dierenbescherming)」も、ACMの見解を歓迎するとともに、動物のケアが利益目的であってはならないと強調している。声明の中で同団体は、「獣医は常に動物と飼い主の利益を最優先すべきだ」と述べている。
さらに、同団体はACMに対し、多額の買収案件だけでなく、中小規模の獣医チェーンの買収にも審査権限を持つようにすべきだと提案している。地域単位での買収によって市場競争が損なわれる可能性があるため、より細やかな監視体制が必要だとしている。
情報源: HARRO LIFE (legacy)


