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政府、難民の社会住宅優先枠を廃止へ 収容施設のひっ迫が懸念
政治・行政

政府、難民の社会住宅優先枠を廃止へ 収容施設のひっ迫が懸念

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難民の社会住宅優先枠を廃止へ

オランダのMona Keijzer住宅大臣(BBB党)は、難民が社会住宅の優先枠を得る制度を廃止する法案を提出する準備を進めている。これは、全ての住民に平等な機会を提供するという目的のもと行われるが、難民収容施設(COA)のひっ迫が深刻化する可能性があると指摘されている。

難民の住宅問題と収容施設のひっ迫

現在、地方自治体は社会住宅の待機リストで難民に優先権を与えることが可能となっている。この措置は、COAの収容施設の負担を軽減するために設けられたものだ。オランダでは慢性的な住宅不足が続いており、社会住宅の待機期間は平均7年、都市部ではさらに長くなる。このため、難民の住宅確保が進まず、収容施設の空きがないため新規の難民受け入れが滞るという問題が発生している。

PVV、VVD、NSC、BBBの連立政権は、難民の優先措置が社会住宅の待機リストをさらに長くしていると主張。これを受け、Keijzer大臣の法案では、難民も通常の住民と同じく一般の待機リストに登録される形に変更される予定だ。

自治体と住宅団体の反発

地方自治体の協会(VNG)はこの決定に懸念を示しており、政府への書簡で「優先枠を廃止すれば、難民の住宅確保がほぼ不可能になり、収容施設の混乱が避けられなくなる」と警告している。また、住宅団体の連合組織Aedesも、難民が住宅を確保できなくなることで、社会統合や就労の遅れにつながると指摘。「生活基盤が整わないままでは、社会に貢献することが難しくなる」と懸念を表明した。

難民受け入れ策の矛盾

一方で、Faber移民大臣は自治体に難民を積極的に受け入れるよう促す別の施策を発表した。自治体が収容施設に滞在する難民を受け入れる場合、1人当たり3万ユーロ(約480万円)の補助金を支給するほか、移行住宅(トランジション施設)の設置を促進し、1人1日あたり60ユーロ(約9,600円)を支払う計画を進めている。つまり、一方では難民の住宅確保を難しくしながら、もう一方では自治体に受け入れを求めるという矛盾した施策が同時に進められている状況だ。

参考

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