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「猫は外に出る権利がある」―ハーレム地裁、猫の外出禁止をめぐる判決
社会

「猫は外に出る権利がある」―ハーレム地裁、猫の外出禁止をめぐる判決

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📦 この記事は旧 HARRO LIFE(https://harrojp.com/articles/161025-2)からの移行アーカイブです。

「猫の外出禁止」を求めた訴え

訴えを起こしたのは、「フイスカット・トゥイスカット財団(Huiskat Thuiskat)」。

同財団は、ノールト=ホラント州を相手取り、「猫を屋外に出すことを禁止し、犬と同様に管理すべき」と訴えた。代表のRoel van Dijk氏は、「放し飼いの犬が鹿の子どもを殺せば罰金になるのに、猫が鳥を殺しても何も処罰されないのは不公平だ。猫も法律上“保護動物を殺してはならない”対象に含まれるべきだ。」と主張していた。

同財団は、飼い猫がどんな動物を捕まえるかを報告するサイトwatvangtdekat.waarneming.nlのデータを根拠に、「猫が多数の保護種を殺している」と訴えた。

裁判所「証拠としては不十分」

しかしハーレム地裁は、財団の主張を「不十分で説得力に欠ける」と判断。猫の狩猟行動によって保護鳥類が犠牲になっている事例はあるものの、「飼い主が意識的に殺害リスクを受け入れているとまでは立証できない」とした。

このため、裁判所は猫の屋外活動を禁止する法的根拠はないと結論づけ、財団の請求を棄却した。同財団は控訴する方針を明らかにしている。

専門家「単純な問題ではない」

オランダ猫学センター(Cat Knowledge Center Netherlands)のMaggie Ruitenberg氏は、「フイスカット・トゥイスカット財団の主張はあまりに白黒つけすぎ」と指摘。

「彼らは“猫が毎年何百万羽もの鳥を殺す”と主張するが、多くの数字はオーストラリアなど海外の研究に基づく。オランダとは状況が異なる。野良猫の割合も低く、すべての猫が鳥を捕まえるわけではない。」と説明した。

「すべて室内飼い」は現実的でない

Ruitenberg氏は、「すべての猫を室内に閉じ込めるのは非現実的で、猫の行動欲求や健康にも悪影響を与える。」と警告。

「鳥を守ることは重要だが、猫にも生理的な行動欲求がある。室内に閉じ込めすぎるとストレスや問題行動が増える。」と述べた。

共存の道を探るべき—実践的な提案

同氏は対立ではなく、実践的な対策の共有を提案する。

「鳥が多い地域では外を歩きたがる猫を飼わない、もしくはフェンス付きの庭を設けて安全に外出できる環境を整える。また、すべての猫をマイクロチップ登録・去勢することで野良化を防ぐべきだ。」

さらに、鳥の減少にはキツネやイタチなど他の捕食動物も関係しており、「猫だけを悪者にするのではなく、鳥類保護団体や自治体、農家と協力しながらバランスの取れた解決策を探るべきだ。」と語った。

参考

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