TikTok発観光で街の均衡崩れる─アムステルダム旧市街で混雑常態化
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TikTokが生む「通年観光」
アムステルダムのショッピング地区「9ストラーチェス(Negen Straatjes)」では、TikTokをきっかけとした観光客の急増が、日常生活に大きな影響を与えている。
これまでイースターなど季節的だった来訪者の増加は、現在では年間を通じて続く現象へと変化している。
一部店舗への過度な集中
調査によれば、特定の人気店に来訪者が集中している。
例として、Fabel FrietやChun Caféなどが挙げられる。こうした店舗には長蛇の列ができ、街の景観や人の流れに大きな影響を及ぼしている。
住民との距離拡大
住民は、観光客との間に大きな隔たりを感じている。実際に住民が橋にテーブルや椅子を設置し、空間を取り戻そうとする試みも行われた。これは観光動線ではなく、地域の生活空間としての再主張である。
アルゴリズムが街を変える
研究者は、この現象を「アルゴリズムによる都市変容」と指摘する。
SNS上の拡散によって一部の場所に人が集中し、その影響は急激かつ予測困難である。結果として、行政による対応も後手に回りやすい。
商業環境への影響
バズっていない店舗にとっては深刻な影響が出ている。来訪者が写真や動画撮影だけを目的に入店し、購入せずに去るケースが増えており、店舗が「背景化」する現象が起きている。
通りや広場の使われ方も変化している。テイクアウトした食べ物を持ち込んで滞在する観光客が増え、自転車の通行が困難になるなど、都市機能にも支障が出ている。
行政対応と課題
市は一部店舗で行列規制を試みたが、裁判で無効とされた。研究者は、問題の本質は「公共空間の使い方」にあるとし、テイクアウト販売の規制なども含めた政策対応が必要だと指摘している。
近年、SNS観光(いわゆる“インスタ・TikTok観光”)は世界各都市でオーバーツーリズムの新たな要因となっている。
情報源: HARRO LIFE (legacy)


