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差別対策を導入する自治体が増加中─農村部との“対応格差”に懸念も
政治・行政

差別対策を導入する自治体が増加中─農村部との“対応格差”に懸念も

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📦 この記事は旧 HARRO LIFE(https://harrojp.com/articles/071225-2)からの移行アーカイブです。

導入率37%に上昇

オランダの社会問題研究機関Movisieが発表した2025年の年次報告によると、差別に対して何らかの政策を持つ自治体の割合は2017年の33%から37%へと上昇した。特に人口規模の大きな都市自治体では58%が差別対策を導入しているのに対し、農村部では23%にとどまっているという。

報告書ではこの“対応格差”について次のように警鐘を鳴らしている:

「地方自治体は移民や難民出身の住民が少ないことが多く、支援ネットワークが希薄であるため、偏見や差別が根強く残りやすい状況にある」

人的・財政的リソース不足が主因

差別対策を導入していない自治体に理由を尋ねたところ、

・人員、資金の不足

・他業務との優先度の調整が困難

といった実務上の課題が多く挙げられた。意外にも、地域住民や議会からの政治的・社会的な反対意見は少なかったとされ、「差別対策は重要だと認識されているが、現実的に動けない」状況が課題であると分析されている。

“深刻な差別ケース”への対応は遅れ

差別対策を実施している自治体のうち、78%が教育・研修・キャンペーンなど「予防的アプローチ」に力を入れている。

一方で、特定の家族や個人が出自や性自認などを理由に継続的な差別被害を受けるような、構造的・長期的差別への対応をしているのはわずか35%。

Movisieはこの点について強調する:

「こうした複雑で深刻な差別事案には、明確で断固とした対応が求められる」

対応対象

調査により、差別対策の重点領域は以下のとおりであることが明らかになった:

・教育・雇用・スポーツ分野での人種差別・LGBTIQA+差別

・宗教・年齢・オンライン上の差別、アジア系やロマ・シンティへの偏見(antigypsyism)にはほとんど注力されていない

今後の提言

Movisieは今後の課題と対応策として次の2点を挙げている:

・自治体自身の行政内部での差別対策を強化すること

・小規模自治体に対し、国家レベルで人的・財政的支援を行うこと

これにより、地域格差を是正し、全国的な差別対策の底上げが可能になると示唆している。

参考

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