学費ローン制度で親元暮らしが急増―学生の独立にブレーキかかる
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親元を離れない学生が増加中
オランダでは、2015年に「基本奨学金(basisbeurs)」が廃止され、学費ローン制度が導入されたことをきっかけに、多くの学生が親元から離れることを選ばなくなっている。オランダ統計局(CBS)の調査によると、2016年には卒業時点で実家に住んでいた学生の割合は31%だったが、2023年には43%にまで増加した。
この調査は、20歳未満で大学・高等教育機関に入学し、5年以内に卒業した学生を対象としている。
男子学生は特に「実家暮らし」傾向
男女別に見ると、どちらも親元での生活期間が長くなっているが、男子学生の方がよりその傾向が強い。CBSのデータによれば、2023年に卒業した男子学生の50.1%が、卒業時点でも実家で生活していた。これは2016年の40.2%から大きな増加である。
女子学生も増加しており、2016年の23.4%から2023年には38.1%に上昇している。統計局の専門家であるタニヤ・トラーグ(Tanja Traag)氏は、女子の方が早く家を出る傾向について、
「発達心理学的に言えば、女性の方が平均的に早く成熟するため、一人暮らしへの意欲も高い」と説明している。
HBOとWOの違い
実家に住み続ける割合は、教育機関の種類によっても差がある。HBO(高等職業教育)に通う学生は、WO(研究大学)の学生よりも長く実家にいる傾向がある。
2016年にはHBO学生の41.3%、WO学生の19.0%が卒業まで親元で生活していた。それが2023年には、HBOが55.4%、WOが32.0%にまで上昇した。この背景には、以下のような理由があるとされている。
HBOの方が入学年齢が若い
全国にキャンパスが多く、実家からの通学が容易
これにより、通学コストを抑えたい学生にとって、実家暮らしがより現実的な選択肢となっている。
奨学金復活でも一人暮らしは難しい?
2023年には基本奨学金が復活し、ローン制度一本化の方針が見直された。しかし、これによりすぐに「学生の一人暮らし」が戻るとは限らない。トラーグ氏は次のように警鐘を鳴らす。
「深刻な住宅不足が続いており、これは学生に限らず、フルタイムで働く若者にも影響している。今やすべての若者が、かつてよりも長く親元で暮らしている」
つまり、経済的要因だけでなく、住まいを見つけにくいという構造的な問題が、若者の「独立のタイミング」にも影響を与えているのだ。
情報源: HARRO LIFE (legacy)


