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「中国人観光客」表現に批判、アムステルダム750周年教材で差別指摘
社会

「中国人観光客」表現に批判、アムステルダム750周年教材で差別指摘

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子ども向け教材に潜む無意識の差別

アムステルダム市が市内の小学生約6万人に配布した記念書籍『私の750歳の街(Mijn 750-jarige stad)』と付録のボードゲームに含まれる一文が、中国系コミュニティの間で大きな波紋を呼んでいる。問題となったのは、ゲーム「アムステルダム・ダイフェンボルド(Amsterdam Duivenbord)」のマス目42番のテキスト。そこにはこう書かれていた。

「ニーハオ!中国人観光客が自転車道をふさいでいます。避けるためにマス39に戻ってください」

これに対し、中国系住民らはSNSやビジネスネットワーク「Rednote」、LinkedInなどで相次いで「人種的ステレオタイプを助長する」と抗議の声を上げた。

当事者からの怒りの声

アジア系アーティスト団体Pan Asian Collectiveの創設者Hui-Hui Pan氏はLinkedInでこう訴えた。「一部の人にとっては冗談でも、私たちアジア系市民にとっては顔を叩かれたようなもの。これは無邪気な文ではなく、“子どもの言葉による人種差別”です」

中国問題に詳しいドキュメンタリー作家Ruben Terlou氏もRednoteで問題を指摘し、「中国人の代わりにベルギー人や黒人が書かれていたら、すぐに大問題になっていただろう」と疑問を呈した。

出版社・市・学校側は謝罪の意向

問題の書籍を制作した出版社パヴロフ(Pavlov Uitgevers)は謝罪文を発表。パートナーのMichiel Haans氏は次のように語った。「悪意は一切ありませんでした。“中国人”という語句を“フランス人観光客”などにしても成立したと思います」

同氏によれば、書籍とゲームは小学校で実地にテストされ、教育関係者と児童による検証も経ていたとのこと。関係団体と市は6月3日(火)に協議を行う予定で、中国系コミュニティとの対話の機会も検討している。

「配布停止と謝罪」を要請

アムステルダム市のHalsema市長宛てに、中国系住民団体が公式な抗議文を提出。書簡では「この表現は文化的なスティグマを助長し、アジア系市民が日常的に直面する差別や偏見を強化しかねない」と述べられている。

団体は以下を求めている:

・市長による公式な謝罪表明

・現在の書籍、ゲームの配布中止

・問題箇所を修正した新しい改訂版の発行

市「内容には関与していない」

市広報担当者は、問題の出版物について「市としての実質的関与はない」と釈明。ただし、「誰かを傷つける意図はなかった」とし、「アムステルダムの多様性と歴史に配慮した内容にするつもりだった」とコメントしている。

参考

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