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オランダ諜報機関、米国とのデータ共有継続 高まるプライバシー懸念
政治・行政

オランダ諜報機関、米国とのデータ共有継続 高まるプライバシー懸念

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米国との情報共有で諜報機関へ批判

オランダの国内・軍事諜報機関であるAIVD(一般情報保安局)とMIVD(軍事情報保安局)が、米国のCIAやNSAといった機関に対し、オランダ国民に関する機密性の高いデータを継続的に提供していると、NOS NieuwsuurおよびDe Volkskrantが報じた。

この動きは、トランプ政権の民主主義に対する姿勢やデータ保護に関する懸念が高まる中で行われており、元諜報機関幹部を含む複数の関係者が、米国との関係性の見直しを求めている。

元幹部ら「情報共有は条件付きに」 

AIVDの元長官Rob Bertholee氏は、「ワシントンの状況は大きく変わった。それも悪い方向にだ」と発言。情報共有は制限を設け、条件付きで行うべきだと警告する。

また、MIVDの元局長Pieter Bindt氏も「最近の米国の行動は民主的法治国家の姿からかけ離れている」とし、オランダ側が情報共有の枠組みを積極的に見直す必要があると述べている。

情報共有の評価基準に不透明感

オランダの諜報機関では、外国の情報機関との提携を評価するために「ウェイイングノート(Weegnota)」と呼ばれる内部評価を用いている。この評価では、相手国の民主主義との整合性、専門性、データ保護基準などが判断基準となる。

しかし、トランプ政権下でこの評価が更新されたかどうかは明らかにされていない。CIAやNSAが現在どのようなリスク評価にあるのかについても、機関側は公表を避けている。

プライバシーと市民データの懸念

元AIVD法務官は、米国に対して「フィルターされていないデータセットを共有することは危険だ」と警告。これには、オランダ市民の通話履歴やインターネット通信内容なども含まれる可能性がある。

実際、最近ではSNS投稿が原因で米国入国時に拘束された旅行者も複数確認されており、情報共有の影響が実際に個人に及んでいる可能性が示唆されている。

機密監視委員会で透明性を求める声

この問題は、オランダ議会の機密情報監視委員会「委員会・スティーケム(commissie-Stiekem)」でも議論されており、一部の政治指導者らはAIVDとMIVDに対して透明性の向上を強く求めているという。

委員会に近い情報筋によれば、「米国との関係が悪化する中で、どのような情報が、どのような条件で共有されているのか」が問われているとのこと。

情報を止めれば、命綱を失う恐れも

とはいえ、米国との情報共有を停止すれば、ウクライナ紛争や国際テロに関する重要な情報へのアクセスを失う可能性があるため、オランダ政府内では慎重な立場も根強い。政府関係者の一人は、「今は慎重な態度を取る余裕はない。情報の流れが遮断されることの方がリスクだ」と述べている。

参考

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