産後ケア不足に対応、今夏14の「クラームホテル」がオランダ全土に新設
医療保険会社が主導、病院や一般ホテルを活用した新たな母子ケア施設
オランダの産後ケア制度「クラームゾルフ」をめぐる人手不足が深刻さを増すなか、医療保険会社が今夏、全国に14か所の新たなクラームホテルを開設することを発表した。産まれたばかりの赤ちゃんとその母親が、専門スタッフによるケアを受けられるこれらの施設は、病院内に設置されるものだけでなく、一般ホテルを活用したものも含まれる。
クラームゾルフとは何か
クラームゾルフとは、出産後に専門のケアワーカー(クラームフェルズステル)が自宅を訪問し、母子の健康管理や育児サポートを行うオランダ独自の制度だ。出産直後から数日間にわたって毎日ケアを受けられるこの仕組みは、オランダ社会に深く根付いた文化の一つでもある。しかし近年は担い手となるケアワーカーの数が需要に追いつかず、必要なケアを受けられないケースが増加している。人手不足は以前から指摘されてきたが、構造的な解決には至っていないのが現状だ。
クラームホテルという新たな選択肢
そこで浮上したのが「クラームホテル」という形態だ。自宅でのケアが受けられない場合や、より手厚いサポートを希望する家族が、施設に滞在しながら専門的なケアを受けられる。今回開設される施設は病院内に設けられるものが中心だが、一部は一般のホテルが活用されており、快適な環境での滞在を可能にしている。医療保険会社が主導してこうした施設を全国規模で整備するのは異例のことで、問題への対応が一段と本格化している。
在蘭日本人にとっての意味
オランダで出産を経験する、または予定している日本人にとっても、この動きは注目に値する。クラームゾルフは医療保険でカバーされるサービスであり、外国人であっても加入している保険の内容によっては利用できる。これまでケアワーカーが見つからずに困った経験を持つ人も少なくないだけに、今夏からクラームホテルという選択肢が広がることは、産後の不安軽減につながる可能性がある。詳細は加入している保険会社に問い合わせることで、利用可能な施設や条件を確認できる。
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