女性市参事の増加が停滞、全体の29%どまり——4年前からほぼ横ばい
地域差も顕著、80以上の自治体では女性がゼロ
3月18日に実施されたオランダの統一地方選挙から数カ月、340自治体のうち322自治体で新たな連立政権が発足した。女性の政治参加という観点から結果を振り返ると、前進どころか停滞という言葉がより実態を表している。NOSと各地域放送局による全自治体の連立形成データの分析によれば、女性市参事(wethouder)の割合は全国平均で約29%にとどまり、4年前とほぼ同水準だった。
16年で19%から29%、そして踊り場へ
女性市参事の比率は長年にわたり着実に伸びてきた。16年前には19%だったが、選挙を経るごとに少しずつ増加し、2022年には29%に到達した。しかし今回、その歩みは止まった。地域別に見ると格差は大きく、ユトレヒト州では全市参事の3分の1超が女性であるのに対し、ゼーラント州では女性市参事はわずか8人、全体の約6分の1にすぎない。また、80を超える自治体では今後4年間、女性市参事が1人もいない状態が続く見通しだ。一方、ヘルデルラント州レンクムでは4人の市参事全員が女性。同自治体の広報担当者は「質はジェンダーとは関係ない」と淡々と語る。
ヘールレンの「男性6人内閣」と異例の辞退
停滞の背景には、連立交渉の現場でも顕著な動きが見られた。南リンブルフ州のヘールレンでは、地元・全国の複数政党による幅広い連立が男性6人の市参事候補者リストを提示し、女性がゼロという布陣で出発しようとした。この偏りに対する批判を受け、老人党(Ouderen Partij Heerlen)のロルフ・ローゼストラーテン氏が自ら候補を辞退し、女性の党仲間に席を譲った。「リーダーシップとは、時に他者のために場所を空けることでもある」と同氏は述べた。こうした経緯を経て、ヘールレンにも女性市参事が誕生した。
激務とSNS攻撃が参入を阻む
市参事協会(Wethoudersvereniging)は、女性比率が伸び悩む理由として複数の要因を挙げている。まず政治的環境の硬化だ。特にSNS上では、女性の政治家が男性より激しい攻撃を受ける傾向があるという。もう一つの大きな壁は職務の重さで、週50〜60時間の勤務も珍しくないという激務が、候補者の裾野を狭めていると指摘される。在蘭日本人にとっても身近な市政の場で、意思決定者の顔ぶれがどう変わるかは、日々の行政サービスや政策の方向性に直結する問題だ。女性市参事の割合が停滞したままでは、多様な視点が地方行政に反映されにくい状況が続くことになる。なお政党別では、地域政党が37%と最多の市参事ポストを獲得、全国政党ではCDAが約17%で首位、VVDがそれに続いた。FvDは難民政策をめぐる対立から引き続きどの自治体の市政にも加わらない一方、PVVは初めてペケラ、ルクヘン、ステーンベルヘンの3自治体で市参事を輩出した。
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情報源: NOS Algemeen


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