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13歳から勧誘、越境「暴力サービス」に動員される欧州の10代たち
社会 読了 2分

13歳から勧誘、越境「暴力サービス」に動員される欧州の10代たち

EuropolがSnapchat・Telegramを使った組織的勧誘に強い警告

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欧州の犯罪組織が13歳からの未成年をSnapchatやTelegramを通じて組織的に勧誘し、爆発物の設置、銃撃、暴行といった「暴力サービス」に利用しているとして、欧州刑事警察機構(Europol)が強い警告を発した。昨年だけで関連する事案で280人が逮捕されており、そのうちおよそ3分の2が勧誘役として訴追されている。

組織的な勧誘と「フィクサー」の存在

Europolで重大組織犯罪を専門とするアンディ・クラーフ氏は、オランダのニュース番組「ニュースウール」に対し、「欧州全土でこの暴力サービスという現象が野火のように広がっている。13歳・14歳は例外ではなく、暴力はエスカレートし、すべてオンラインで起きている」と語った。犯罪組織は欧州規模の勧誘ネットワークを構築しており、SNSやゲームプラットフォーム上に「仕事の依頼」を掲載する。接触は暗号化メッセージを通じて行われ、その後「フィクサー」と呼ばれる調整役が輸送手段、ホテル、武器の手配を担う仕組みだ。

クラーフ氏は若者の扱いを「犯罪者が手を汚さないための消耗品」と表現し、報酬が実際に支払われるケースは1割にも満たないと指摘する。若者は犯行を動画で記録して「証拠」として提出するよう命じられ、その映像がSNSで拡散されることで新たな勧誘にも利用される。「有刺鉄線に絡まる若者、互いに火を放つ場面、ナイフや拷問、自動小銃の使用。そうした映像をSNSに投稿し、犯罪的ライフスタイルを美化している」とクラーフ氏は述べた。

オランダが絡む事案も相次ぐ

問題はオランダとも無縁ではない。約1年前、ノールトブラバント州オーステルハウトで3人の男性が銃撃により死亡した事件では、24歳から28歳のスウェーデン人3人が容疑者として昨年6月にスウェーデンとドイツで逮捕された。地元紙「BNデステム」の記者スヨールト・マルセリッセン氏によると、実行グループは車から電動スクーターに乗り換え、自転車道を通って標的に接近するという周到な手口をとったとされる。

越境犯罪の方向は逆もある。今年1月にはドイツ・ハンブルクのレストランでロシアマフィアの幹部とみられる人物が銃撃された事件に、オランダ人の15歳が関与したとして逮捕されている。

在蘭日本人にとっての意味

こうした動向は、オランダで暮らす日本人にとっても他人事ではない。ゲームアプリやSNSを日常的に使う10代の子どもを持つ家庭では、見知らぬ相手からの「仕事の依頼」や過激なコンテンツへの接触リスクを改めて意識する必要がある。Europolの警告が示すとおり、勧誘は国境を問わず行われており、言語の壁も年齢も犯罪組織にとって障壁にはなっていない。子どものオンライン行動への関心と、家庭内での率直な対話が一層重要になっている。

情報源: DutchNews

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