夏休み中も教室に灯りが——エンスヘーデ小学校の「自由設計」休暇制度
夏休み中も教室に灯りが——エンスヘーデ小学校の「自由設計」休暇制度
保護者が休日を自分で選ぶ仕組みで旅行費を節約、北部の公立校が注目を集める
オランダ北部地区の夏休みが始まってすでに2週間が経過した今週、エンスヘーデの公立小学校「ラ・レス(La Res)」の教室には、依然として数十人の児童の姿がある。周囲の学校がすっかり夏休みムードに包まれるなか、この光景はひときわ目を引く。しかしこれは偶然でも例外でもなく、同校が導入した独自の休暇制度の結果だ。
「自分たちの休みは自分たちで決める」
ラ・レスが採用しているのは、保護者が学校の正規休暇期間とは別のタイミングで子どもを休ませ、その欠席日数を後から登校することで補填するという仕組みだ。つまり、夏休みのピーク期間に旅行するのではなく、たとえば春や秋など閑散期に家族旅行を済ませておき、全員が夏休みに入った後も学校に通って授業の遅れを取り戻すという形になる。制度の運用にあたっては、学習の継続性を確保するための出席管理が不可欠だが、同校はこれを学校全体の取り組みとして組織的に対応している。
家族旅行の費用が600ユーロ安くなった
この制度の最大のメリットとして保護者が口をそろえるのが、旅行費用の大幅な削減だ。オランダでは夏休み期間中、航空券やホテル料金が急騰することが知られており、ピーク時を外すだけで出費を大きく抑えられる。ある保護者はNU.nlの取材に対し、「この制度のおかげで600ユーロ節約できた」と述べており、家計への恩恵は小さくない。物価高が続くなか、こうした実質的な節約効果は多くの家庭にとって魅力的に映るだろう。
オランダ在住の日本人家庭にとっての示唆
オランダでは学校ごとに独自の教育方針を打ち出すことが珍しくないが、休暇の取り方そのものを家庭の裁量に委ねるこの試みは、一歩踏み込んだアプローチといえる。在蘭の日本人家庭にとっても、日本への一時帰国や長距離旅行のタイミングは悩みの種になりやすい。子どもの通う学校がこうした柔軟な制度を持っているかどうかは、学校選びの際に確認する価値のある視点かもしれない。ラ・レスの取り組みが他校にどう波及していくか、今後の動向が注目される。
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情報源: NU.nl



